長時間のゲームプレイやオンライン会議で、ヘッドセットによる耳の圧迫感や蒸れ、首の疲れに悩んでいませんか。かといって、スピーカーでは迫力や没入感が足りない、家族への音漏れも気になる……。
そんなジレンマを解消するかもしれない新しい選択肢として、Razerから「Razer Clio」が登場しました。これは、お持ちのゲーミングチェアやオフィスチェアのヘッドレスト部分に取り付ける、ワイヤレススピーカーです。
この記事では、「Razer スピーカー 椅子」という新しいジャンルのRazer Clioについて、ネット上の口コミや評価を徹底的に調査。本製品が「買い」なのか、あるいは従来のヘッドセットやネックスピーカーと比べてどうなのか、その実力をメリット・デメリット両面から詳しく検証していきます。
- Razer Clioとは? 椅子に取り付けるスピーカーの概要
- Razer Clioの口コミ・評価から見るメリット(良い点)
- Razer Clio購入前の注意点(デメリット・気になる点)
- Razer Clioがおすすめな人・そうでない人
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:Razer Clioは「快適さ」を求める人の新しい答え
Razer Clioとは? 椅子に取り付けるスピーカーの概要
Razer Clioは、一言でいうと「椅子専用のワイヤレススピーカーヘッドクッション」です。見た目は少し大きめのヘッドレストクッションですが、内部に高性能なスピーカーシステムを搭載しています。
一般的なデスク上に置くスピーカーや、首にかけるネックスピーカーとも異なる、新しい形の音響製品と言えるでしょう。耳元に近い位置から音が直接届くため、ヘッドホンのような没入感と、スピーカーのような解放感を両立することを目指しています。
主な特徴
Razer Clioの注目すべき特徴を3つにまとめました。
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耳を塞がないオープンイヤー設計
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ヘッドホンのように耳を直接覆わないため、圧迫感や蒸れが一切ありません。
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長時間の使用でも疲れにくく、周囲の音(家族の呼びかけやインターホンなど)も自然に聞こえます。
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髪型が崩れたり、メガネのツルが痛くなったりする悩みからも解放されます。
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THX Spatial Audio対応のサラウンド
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Razer独自の立体音響技術「THX Spatial Audio」に対応しています。
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耳のすぐそばで音が鳴るため、左右だけでなく、後ろからの音も感じやすく、ゲームや映画への没入感を高めます。
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まるで自分専用の音響空間が頭の周りに広がるような体験が期待できます。
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低遅延ワイヤレスとBluetoothの両対応
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Razer HyperSpeed Wireless技術により、PCやゲーム機と低遅延(音のズレが少ない)で接続できます。
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Bluetooth接続にも対応しているため、スマートフォンやタブレットと手軽にペアリングして、音楽や動画を楽しむことも可能です。
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複数の機器を使い分ける人にとっても便利な仕様です。
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取り付け方法と対応する椅子
Razer Clioの取り付けは、付属の調節可能なストラップ(ベルト)を使って、椅子のヘッドレスト部分に固定するだけです。工具などは必要ありません。
ネット上の情報によれば、多くのハイバック(背もたれが高い)タイプのゲーミングチェアやオフィスチェアに対応しているようです。ただし、ヘッドレスト一体型でない椅子や、背もたれが極端に厚い椅子、幅が狭すぎる椅子にはうまく固定できない場合があるため、購入前にご自身の椅子の形状を確認することをおすすめします。
スペックの概要
Razer Clioの基本的な仕様は以下の通りです。
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接続方式: Razer HyperSpeed Wireless (USB-Cドングル), Bluetooth 5.2
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バッテリー持続時間: 最大14時間
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ドライバー: 43mm フルレンジドライバー ×2
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その他: THX Spatial Audio対応、内蔵マイク
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重量: 約1.61kg
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付属品: USB-Cワイヤレスドングル、充電用ケーブル など
バッテリーは14時間と、1日のゲームプレイや作業時間を見ても十分な長さを持っています。重量が約1.61kgあるため、クッションとしては重めです。椅子に固定するため使用者が直接重さを感じることはありませんが、椅子のヘッドレスト部分の構造やバランスによっては、取り付けに注意が必要な場合があります(この点は後述します)。
Razer Clioの口コミ・評価から見るメリット(良い点)
Razer Clioの口コミやレビューを調査すると、特に「快適さ」と「解放感」に対する高い評価が目立ちます。ネット上では「ヘッドセットの圧迫感から解放された」「想像以上に音が包み込んでくれる」といった声が多く見られ、これが本製品の最大の魅力と言えるでしょう。
ヘッドセット疲れからの解放
最も多くの人がメリットとして挙げているのが、ヘッドセット特有の悩みから解放される点です。
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耳が蒸れない、痛くならないのが最高。
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夏場でも快適にゲームができそう。
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ヘッドセットの側圧による頭痛がなくなった。
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首や肩への負担も、ヘッドセットを直接装着するより軽く感じる。
このように、身体的なストレスが大幅に減ることは、長時間の作業や趣味に集中したい人にとって大きな利点となります。
想像以上の没入感と音の広がり
「椅子に付けたスピーカー」と聞くと、音質や迫力はそこそこと想像するかもしれません。しかし、口コミでは音の体験についても好意的な意見が見られます。
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耳元で鳴るため、小さい音量でもしっかり聞こえる。
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音が自分を包み込むような感覚があり、想像以上に没入できた。
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THXの立体音響のおかげか、音の広がりをしっかり感じられる。
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映画鑑賞にも向いている。セリフが聞き取りやすい。
ヘッドホンのように耳に密着していない分、音が自然に広がり、疲れにくい音質である点も評価されています。
髪型が崩れない・蒸れない快適さ
これはヘッドセット疲れとも共通しますが、特に女性や、身だしなみを気にする人にとって見逃せないメリットです。
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セットした髪型が崩れる心配がない。
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メガネをかけていてもツルが干渉せず痛くない。
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オンライン会議の直前まで使っていても、髪に跡がつかない。
ゲームだけでなく、在宅ワーク(リモートワーク)での利用を考えている人にとっても、こうした日常的な快適さは重要なポイントになるでしょう。
Razer Clio購入前の注意点(デメリット・気になる点)
一方で、Razer Clioはその特性上、すべての人に手放しでおすすめできる製品ではありません。ネット上の口コミやレビューで指摘されている、購入前に理解しておくべき注意点をまとめました。
音漏れはどれくらい? 家族への配慮
Razer Clioは耳を塞がない「スピーカー」です。そのため、音漏れは必ず発生します。
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ニアフィールド(近距離)スピーカーなので、使用者にはしっかり聞こえ、少し離れると音量は小さくなる設計。
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しかし、静かな部屋で家族がすぐそばにいれば、何のゲームをしているか、どんな音楽を聴いているかは分かってしまうレベル。
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深夜の使用や、ワンルームでの同居人がいる環境では、音量にかなり気を使う必要がある。
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「ヘッドセットのように無音にはできない」ことは理解しておく必要があります。
ヘッドセットと比べた音の定位感
音の没入感は評価されていますが、音の方向や距離を厳密に聞き分ける「定位感」については、意見が分かれる点です。
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一般的なスピーカーよりは遥かに定位感が良い。
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しかし、競技性の高いFPSゲーム(足音で敵の正確な位置を聞き分けるようなゲーム)では、やはり耳を完全に覆う高級な密閉型ヘッドセットの精密さには一歩譲る、という意見が見られます。
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MMORPGやアクションゲーム、映画など、全体の迫力や臨場感を楽しむ用途には最適。
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音質も、音楽鑑賞専用の高級ヘッドホンと比べるものではない。
価格と重さ(約1.6kg)のバランス
Razer Clioは、一般的なヘッドセットやヘッドレストクッションと比べると高価です。
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約3万円台という価格は、気軽に試せる金額ではない。
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約1.6kgという重さがあり、椅子によってはヘッドレスト部分のバランスが変わる可能性がある。
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多機能なワイヤレスヘッドセットも同等の価格帯で購入できるため、どちらの「快適さ」を優先するかを明確にする必要があります。
Razer Clioがおすすめな人・そうでない人
ここまでのメリットとデメリット(注意点)を踏まえ、Razer Clioがどのような人に向いているかを整理しました。
長時間のゲームや作業が多い人
以下のような人には、Razer Clioが新しい快適な環境を提供してくれるでしょう。
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ヘッドセットの蒸れや圧迫感がどうしても苦手な人。
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在宅ワークで1日中ヘッドセットを付けたり外したりしている人。
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MMORPGやシミュレーションゲームなど、長時間じっくりとプレイする人。
音の没入感と快適さを両立したい人
音質や利便性において、バランスを取りたい人にも向いています。
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映画や動画を、スピーカーよりも迫力ある音で楽しみたい人。
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周囲の音も適度に聞きつつ、ゲームの世界に入り込みたい人。
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髪型やメガネを気にせず、リラックスして音を楽しみたい人。
完全な静音環境や最高の音質を求める人
一方で、以下のような人にはRazer Clioは向いていないため、従来通りヘッドセットを選ぶ方が賢明です。
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家族がいる部屋や深夜など、音漏れを絶対に避けたい人。
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FPSゲームなどで、敵のわずかな足音も逃したくない、競技志向の強い人。
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音楽鑑賞がメインで、解像度の高いクリアな音質を最優先する人。
よくある質問(FAQ)
Q1. どんな椅子にも取り付けられますか?
A1. 多くのハイバックタイプのゲーミングチェアやオフィスチェアに対応していますが、ヘッドレストが分離していないタイプや、特殊な形状の椅子には取り付けられない場合があります。購入前に、ストラップで固定できるスペースがあるか確認してください。
Q2. PS5やSwitchでも使えますか?
A2. Razer HyperSpeed Wireless(USB-Cドングル)は、PCのほかPlayStationにも対応していると報告されています。Nintendo SwitchやスマートフォンとはBluetoothで接続することが可能です。
Q3. 充電しながら使えますか?
A3. はい、USBケーブルで給電しながらの使用も可能です。バッテリー切れを心配せずに長時間の利用ができます。
まとめ:Razer Clioは「快適さ」を求める人の新しい答え
Razer Clioは、「Razer スピーカー 椅子」というキーワードが示す通り、ゲーミングチェア環境を大きく変える可能性を秘めた製品です。
音質や定位感の面で最高級のヘッドセットに取って代わるものではありませんが、「ヘッドセットの疲れから解放されたい、でも没入感は欲しい」という、多くの人が持つわがままな願いに応えてくれます。
音漏れという明確な注意点はあるものの、長時間のゲームや作業における快適さは、他の製品では得難い大きな魅力です。もしあなたがヘッドセットの圧迫感から解放され、かつ自分だけの音響空間でゲームや作業に集中したいと考えるなら、Razer Clioは非常に有力な選択肢となるでしょう。まずはご自身の椅子に取り付け可能か確認の上、最新の価格や詳細をチェックしてみてください。







